Webアクセシビリティ-3

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より高度なWebアクセシビリティ

Webアクセシビリティを特に必要とするWebサイト

Web アクセシビリティに対応しなければならない Web サイトの例として、ニュース、官公庁や市役所、銀行のオンラインバンキング等、その他の情報公開や手続きの Web サイト等がある。
これらは、誰もがアクセス出来て、確実に情報を読み取れる必要がある Web サイトである。
つまり、Web アクセシビリティの対応は必須でありその対応は Web 制作者の義務ということになる。
このような公共性の高いWeb サイトは、どのような利用者でも迷わずにアクセス出来ることが望まれ、特に視覚障害者への配慮は重要となる。

lang属性の設定

視覚障害者は、音声読み上げソフトを使っていることが多い。
この音声読み上げソフトのために、HTML タグに 「lang 属性」を設定する。
lang とは Language(言語) の意味である。
音声読み上げソフトはlang 属性がないと、Web ページの言語を正しく判別出来ない場合がある。
従って、言語を正しく設定して音声読み上げソフトが常に正しい発音をするように配慮する必要がある。
lang 属性の値として「 ja」 を設定する。
jaは Japanese の意味なので、これによって音声読み上げソフトは、Web ページが日本語のページであることを間違いなく認識出来るようになる。
例えば、漢字が同じでも、日本語と中国語で発音が異なる場合がある。
同様に、英語やフランス語等でも、スペルが同じで発音が異なる場合がある。
このような時でも正しく発音出来るようにするため、lang 属性と属性値は適切に設定することが求められる。

HTML
<html lang="ja">

alt属性の設定

alt 属性の値は音声読み上げソフトで読み上げられるため、視覚障害者にとって非常に重要な意味がある。
属性値はいつも同じ書き方ではなく、ケースバイケースで変える必要がある。

画像の状況を詳しく知る必要のある場合

記事・解説の写真やイラスト、説明図やグラフ等。
本文の中で写真やイラストを使い、それを見ることを前提に話が進む場合は、画像の内容が理解出来る説明が必要である。
状況が分かる説明を、長すぎない程度に簡潔に記述する。

画像の状況を本文中で既に説明している場合

記事・解説の写真やイラスト、また物語の挿絵等。
本文で画像の説明が既にされている場合は、説明は省くようにする。
本文の中で状況が詳しく説明されている場合に、 alt 属性に同じ文章またはそれに準ずる説明文を追加すると、重複してしまうからである。
このような場合、説明は省略して聞く側(読む側)の負担を減らすことが望まれる。

画像に深い意味がない場合

企業ロゴ、シンボル、アイコン、記号等。
画像に深い意味がない場合は、伝えたいこと、意味することを簡潔に記述する。
画像の状況や形状を説明しても、どのような機能を持っているのかは伝わらないので注意が必要である。

Webアクセシビリティのまとめ

  • Webアクセシビリティへの配慮は制作者の義務
    Webアクセシビリティは利用者側では調整出来ないため、制作者側が最大限の配慮をしてより多くの人が快適にWebを利用できるようにする必要がある。
  • Webアクセシビリティは全ての人の役に立つ
    Webアクセシビリティに配慮されたWebサイトは、健常者を含めた全ての人にとって利用しやすいものとなる。
  • Webアクセシビリティは難しいものではない
    Webアクセシビリティに関する技術は難しかったり面倒だったりするものではなく、ちょっとした変更で改善出来るものが大半である。
    一手間を惜しまないようにしたいものである。
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